はるかの毎日!昇り降り!!

エレベータとエスカレータの不思議な世界へ あなたもいっしょにどうですか?

エレベータのロープが切れたら落っこちるのでは?

【質問】
エレベータに乗るたびに思うのですが、もし、ロープが切れてしまったら落っこちてしまうのですか?

【回答】
確かに切れてしまったら落ちてしまいますね・・・。
引力にはさからえません。
でも大丈夫です。

なぜならエレベータにはスピードの出しすぎを検出する装置 (一般的には「調速機 (ちょうそくき)」という速度検出装置)が設置されていて、エレベータの速度を常に監視しています。
もし、ロープが切れて自由落下が始まってしまっても、落下スピードが定められた速度(そのエレベータの通常の走行速度の役 1.4倍)になるとエレベータを緊急停止させる非常ブレーキが働いて、エレベータをガイドしているレールにガッチリ固定させて落下を抑止するのです。
エレベータもジェットコースターなどと同じように、レールに沿って走行しているのです。
ほら、大丈夫でしょう?

もしそのブレーキが効かなかったらどうなるかって?
エレベータが建物の中を上下に移動する縦穴部分を「昇り降りする路(みち)」と書いて「昇降路(しょうこうろ)」というのですが、この昇降路の底には万一に備えて、衝撃吸収装置(緩衝器(かんしょうき)といいます)が設置されていますから多分大丈夫だと思います。

なぜ「多分」と言うのかというと、エレベータの中の乗客や荷物の状態によっては、いかに衝撃吸収装置といえどもそれなりの衝撃を受けることになりますので、まったく大丈夫ともいえないということから「多分」と表現したのです。
それに、ロープがどの辺りで切れたかによっても危険度は変わってくるでしょうから。

ロープ自体の重さもさることながら、ロープの端には1トン近い重量のエレベーターがぶら下がっていることになるわけですから、普段相当な力でロープが引っ張られていることになります。 そのロープが切れるわけですから重量物から解き放たれた弾みで、どんな勢いで落ちてくるのかなんて、ちょっと想像つきませんよね。

でもまあ、そもそもロープが切れること自体がそうあることではないので、実はあまり心配しなくても大丈夫なんですけどね。

エレベータは普通 3本以上のロープ(エレベータの大きさ、積載量によって増えます)で吊り下げられているのですが、そのロープの強さは、必要な強さの 10倍以上でないといけないことに法律で決まっています。

ちゃんとメンテナンスされているエレベータなら、ロープの痛み具合もチェックされていて(たまに点検中のために使えないときありますよね? そんな時にメンテナンスの人がチェックしているんですよ。)痛んできたらロープを取り替えていますので、切れるなんてことはまずありません。

ちなみに、ロープはクレーンなどで使われているのと同じように鋼製です。
「ひも」じゃないですよ。

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