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エスカレーターが急停止 12人が転倒、重軽傷

9日午後0時40分ごろ、静岡県掛川市のホテルで、エスカレーターに乗っていた観光客12人が次々に倒れ、横浜市の女性(77)が右足首を骨折するなど3人が重傷、9人が軽傷を負った。
エスカレーターの手すり部分だけが突然停止したためバランスを崩して倒れたとみられる。
転倒した女性らは掛川市などの観光施設の見学に訪れ、昼食を取るため同ホテルに立ち寄った。
同ホテルによると、エスカレーターは開業した88年以来使っているもので、法定点検も含めて3カ月に1回のペースで点検しており、今年4月の点検でも問題は見つからなかったという。
しかし同ホテルでは昨年9月にも同様の事故が起きており、掛川署は業務上過失致傷の疑いもあると見て調べている。
引用:平成16年6月10日「毎日新聞」

【コメント】
エスカレータの手すりをちゃんと持っていたから転倒してしまったという、なんとも残念な事故です。
でも、構造上起こりえることなんですね。 気をつけましょう、といいたいけれどいったいどう気を付ければよいものやら、コメントの難しい事故です。
それでも、手すりは持ったほうがいいんですけどね。

事故が起きたエスカレーターは、手すりに30キロ以上の負荷が加わると安全装置が作動し、手すりだけが自動的に止まる旧式タイプだった。
手すりの停止が原因で転倒事故が起きたことを受け、国交省や業界団体は00年から手すりが止まればステップもあわせて止まる連動式の採用を奨励しているが、法的義務はない。
引用:平成16年6月11日「毎日新聞」

ということで、移動手すりとステップは、普段は連動して動いているのに手すりに力がかかると手すりだけが停止してしまうという構造だったのですね。
『旧式タイプだった』というだけに最新式では手すりとステップが同時に停止するのかと思いきや、『法的義務はない』とのことですから、新しく設置されているエスカレータが必ずしも連動して停止する構造のものばかりではないということなのでしょうか。
利用者にしてみれば、連動式かどうかなんて見分けようが無いので、なんとも困った問題ですね。

昨年6月、掛川市のホテルでエスカレーターの手すりが急停止し転倒した12人が重軽傷を負った事故で、掛川署は26日、静岡市のエスカレーターのメンテナンス会社社長(58)ら3人を、業務上過失傷害容疑で地検浜松支部に書類送検した。
調べでは、3人は同市のホテルの1階と2階をつなぐエスカレーターのボルトをきつく締めすぎた結果、手すりベルトが強く挟まれて摩耗し滑りやすくなり、昨年6月9日午後0時40分ごろ、利用客が負荷をかけた際に手すりが急停止。
女性(81)らが右足を骨折するなど8人に重傷、4人に軽傷を負わせた疑い。
県警は当初ホテル側の責任も視野に入れ捜査したが、エスカレーターの管理をメンテナンス会社に全面的に委託していたことから、管理責任は問えないと判断した。
引用:平成17年7月27日「毎日新聞」

というわけで、事故の原因がわかったのですが、こちらのエスカレータはもともとメーカーメンテナンスだったのですが事故が起こる1年ほど前の平成15年4月から、地元のメンテナンス業者に乗り換えたのだとか。
メーカーだからいいというわけではないのでしょうが、ひとついえることは『しっりしたメンテナンス技術力』を持った業者かどうか見分けることが大事なんでしょうね。
難しいでしょうけど。

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